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悩んでいる人
競輪の世界の事を知らないと何もわからないと思う。そこで今回は、競輪選手へなりたい人へ向けて徹底解説します。
この記事を読むと競輪選手のなり方や年収・将来性・仕事内容がわかるようになりますよ。
健太
タップできるもくじ
競輪選手になるためには
競輪選手になるきっかけは人それぞれあるだろう。「子供の頃から自転車がすき」「高校大学の自転車競技で良い成績を残した」「元プロ選手のセカンドキャリアとして」など、さまざまだ。
中には「競輪をたまたまテレビで見たから」という人もいる。
では、なりたいと思ってもどうすればいいのか。知り合いなどに競輪選手がいれば話は早いが、そうなかなかいるものでもない。
その場合、全国各地にある日本競輪選手会というものがあるので、そこに電話してみるといい。この後、どうすればいいか教えてくれるだろう。
日本競輪線選手養成所で学び、資格試験を受ける必要あり
競輪選手になるには日本に1校しかない日本競輪選手養成所に入学するしか方法がない。
それはなぜか。国家試験の「競輪選手資格検定」に合格するにはこの養成所の生徒しか合格できない。
補足すると、誰でもこの試験を受験することは可能だが、養成所の生徒以外が合格するのは不可能といっていい。
なので、この養成所に入るのが競輪選手になる1番の近道だ。この養成所に約10ヶ月入り、訓練と競輪についての勉強をこなしていくこととなる。
日本競輪選手養成所の入学試験内容と受験生のレベル
日本競輪選手養成所の受験資格は男女ともに国内に居住していて、入学時に17歳以上、高校卒業と同等以上の学力を有するものということだけ。年齢制限の撤廃により、何歳でも受験できるようになった。
入学試験には、一般入試と世界規模の自転車競技をはじめ様々なスポーツの成績優秀者が対象となる特別選抜入試の2種類がある。だが、ほとんどのものは一般入試を受ける。
一般入試は技能試験、適正試験の試験に分けられ、どちらかを受験する。
技能試験は基本誰でも受験可能だが、ある程度の自転車の実力がないと受験させてくれない。適性試験は自転車競技以外のスポーツ経験があるものが受験する。
試験の内容は下記の通りだ。
1次試験の内容
技能試験:200m、1000mのタイムトライアル
適正試験:垂直跳びと背筋力の測定、柔軟性を検査。
2次試験の内容
適性試験:身体検査、人物考査、台上走行試験装置(エルゴメーター)を使った最大パワー及び最大回転数、平均パワーの測定
受験者のレベルはというと、高校大学の自転車競技で成績優秀なもの、元プロ野球選手、元Jリーガー、元オリンピック選手など多彩だ。
その中で上位70人程度(その年の試験によって変わる)に入らなければ合格出来ない。
現役の競輪選手のなかでも何回も試験を受けてやっと選手になったという人は多い。それだけ試験を突破するのは難しい。
日本競輪養成学校入学試験の倍率は?
競輪選手になれる学校は静岡県伊豆修善寺にある日本競輪選手養成所1校しかない。なので、当然全国から試験を受けにくる。
そのため例年、男子は約10倍、女子は約3倍という倍率だ。
日本競輪選手養成所での生活
約10ヶ月間の間この養成所で集団生活していく事になるわけだが、ここでの生活がかなり厳しい。
全寮制で、携帯電話、パソコンなど外部と連絡できるものは持ち込み禁止。電話は公衆電話のみ、さらに利用は自由時間のみ。それ以外は手紙でやり取りするしかない。
外出は出来るが制限がある。外出していい範囲も決められているし、外出が出来るのはその週の訓練、学科全てこなした者のみである。
また、髪型も決められていて男子は丸刈り、女子はショートカットで化粧は禁止。少しでも伸びていると強制的に切られる。
朝から晩まで時間に制限され、常に5分前行動は当たり前。遅れると大変な事になる。ご飯の時間、風呂の時間も決まっていてその時間内に全てこなさないといけない。
日本競輪選手養成所での1日
日本競輪選手養成所の1日を以下の表にまとめてみた。
自由時間が1日1時間10分しかない。一般人なら面食らってしまうだろう(もちろん俺もだ)。
日本競輪選手養成所の1日のスケジュール
6:30 | 起床 |
6:45 | 点呼 |
6:50〜7:10 | 錬成(ランニング・体操) |
7:10〜7:20 | 清掃 |
7:30〜8:05 | 朝食 |
9:00 | 課業整列 |
9:05〜9:45 | 第1時限 |
9:55〜10:35 | 第2時限 |
10:45〜11:25 | 第3時限 |
11:25〜12:05 | 昼食 |
12:05〜12:45 | 訓練準備時間 |
12:50 | 課業整列 |
12:55〜13:35 | 第4時限 |
13:45〜14:25 | 第5時限 |
14:35〜15:15 | 第6時限 |
15:25〜16:05 | 第7時限 |
16:15〜16:55 | 第8時限 |
17:00〜19:00 | 入浴 |
17:45〜18:45 | 夕食 |
19:15〜19:45 | 自習 |
19:45〜20:55 | 自由時間 |
21:00 | 点呼 |
22:00 | 消灯 |
※スマートフォンは横にスライドできます。
競輪選手に必要な素質、向いている人
競輪選手に必要な素質、それは脚力である。脚力がなければ競輪選手にはなれない。
また向いている人は「精神的に強い人」だ。競輪選手は気持ちで走ることも多い。色々考え過ぎてしまうとレースにも影響が出る。負けて落ち込んで次のレースに影響が出てしまうなんて事も考えられる。
そういう面では「ポジティブな人」も向いていると。レースで負けたりすると周りから色々言われる。そこで考えすぎてしまう人より、ポジティブな考えの人の方いい。
競輪選手に向いているスキルを徹底解説!
・ハードスキル(必須スキル)
競輪選手になるためには、先ほども書いたが脚力があるのは大前提だ。
それに加えて瞬発力が必要。何故かというと、競輪競走は陸上競技の短距離走と同じだからだ。
競輪競走は1回のレースで2000m前後の距離を走るのだが、実質、最大限の力を発
揮するのは最後の400〜600m前後。なので、瞬発力が必要になるわけだ。
また出来れば持久力もあるに越した事はない。競輪競走を走る上で色々な戦法がある中、持久力がある人はと戦法の幅が広がるので有利になる。
・ソフトスキル(あると望ましいスキル)
競走は月に2〜3回あるわけだが、そこに向けて自分でコンディションを調整していかなければならない。
自分の練習メニュー、体調管理などをセルフコントロール出来ないと安定して成績を残すのは難しいだろう。
また競輪選手はけがも多い職業だからセルフコントロールは出来た方が望ましい。
競輪選手になってから引退まで
資格検定に合格して養成所を卒業した後は、全国にある日本競輪選手会の各支部に所属する。
所属地区は、出身地や師匠と同じ支部を選ぶ事が多い。その後、選手登録と選手登録証と選手手帳が交付され、正式に競輪選手となる。
最初は全員が6つある級班の中の「A級3班」の格付けでデビューする。以後、競走成績によって最高峰の「S級S班」を目指す。
競輪選手はスポーツの中では選手寿命が長い。50歳以上の選手も珍しくなく、60歳の選手もいるほどだ。
選手の引退は自分が引退を宣言するか、または競走成績が一定のラインより悪くなるとクビを宣告される。
競輪選手のやりがい
競輪選手のやりがいといえば、やはり賞金になるだろう。競輪最高峰のレース「KEIRINグランプリ」は1着賞金が1億円だ。
賞金以外にもやりがいはある。それは、競輪の世界は勝負の世界だ。
どのレースにも1着があり、勝てると嬉しい。自分が練習、体調管理などをしてきた結果がちゃんと表れるというのは、かなりモチベーションがあがるし、やりがいがある。
競輪選手の年収
競輪選手の年収は男子選手が平均1200万ほど、女子選手が平均600万ほどとなっている。各級班ごとの年収はこうなっている。
S級S班:約1億円
S級1班:約2000万円
S級2班:約1200万円
A級1班:約850万円
A級2班:約700万円
A級3班:約600万円
(女子選手は級班が1つしかないので割愛)
競輪選手の引退後の生活は?
競輪選手が引退する平均年齢は44歳程度。そこからセカンドキャリアを探して行く事になる。
自分に資格や特技などある人は、それを生かした職に就けば良い。
実際、柔道整復師の資格を取って接骨院を開業していたり、料理が好きであれば飲食店を経営していたりする。
だが、何もないという事になるとハローワークや、知り合いの紹介などから職を探さなければならない。
引退後、競輪番組のコメンテーターなどしている人もいるが、あれは超一流選手で、一握りの人たちだけだ。
競輪選手の将来性
戦後復興の為に始まった競輪。最盛期の1991年には約2兆円の売上を記録した。
だが、2013年には約6063億円まで売上が減少。それにともない賞金が減り、選手数が減った。
競輪場も赤字経営が続くところもあり、主催自治体の財政を圧迫。廃止した競輪場も出てきた。
だが、売上回復の兆しも見えてきた。2011年に始まった「ミッドナイト競輪」、2012年に始まった「ガールズ競輪」の存在だ。
この2つは7車立ての競輪で、9車立ての競輪より当たりやすいと売上が良い。
売上が上がれば選手の賞金もあがる可能性もある。悪い事ばかりではなさそうだ。
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まとめ
競輪業界は低迷してきたが、上昇する兆しも出てきている。なので、そこまで悲観的になる必要なないのではないだろうか。もし、引退後が心配ならば、選手のうちに資格をとっておくなど、やり方はいくらでもある。
競輪選手生活は平均的なサラリーマンより、かなり短いが、競輪選手にならないとわからない勝負の世界を経験できるし、賞金額も破格だ。さらに競輪業界が盛り上がっていくことを切に願っている。